この頃、作業部屋を片付けていまして、いろいろ古いものも出てきます。
これは、30年前、自分で紡いだ糸で編んでいたクンストレースです。
クンストレースというのは、日本ではクンスト編み、クンストストリッケンと呼ばれています。
ドイツ語で Kunststricken、日本語に訳すと芸術編みという意味だったかと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/クンスト編み
中心から編み出して、棒針で輪に編むものをクンスト編みと言います。
延々と増やし目をしていくので透かし柄が一般的かなと思います。
なので、透かし柄のクンスト編み=クンストレースなんですね。
円形のほか、半月型、四角もあります。
巻きノットの柄がふんわりキュッとしていて、本当に可愛い♡
私が若かりし頃、ヴォーグ 編み物指導者養成校という編み物に関することを2年間毎日勉強できるという夢のような学校がありまして。
そこで糸紡ぎの授業があって、課題が手紡ぎの糸でクンストレースを編むだった、と思います。
細く手紡ぎした糸でクンストレースのウエディングベールを編み、指輪に通ると幸せになるという言い伝えがあるって先生のお話だった…はず…ショールだったかしら?
そんなわけで、学校の糸車で頑張って細く紡いで、クンストレースを編んだわけですが、編み終わりませんでした。
おまけに5号で編んでましたので、指輪に通るほど薄くもない編み地でした。
まあ、フワフワで軽い素敵な糸なのですけれども。
このクンストレースの出典は今となっては不明です。
本当は280段と縁編みで完成です。
別にそんな細い糸で280段もある作品を編まなくてもよかったんじゃないかなと思うのですが、やりたかったんでしょうね、笑
出来上がったらとっても素敵になるのが目に見えるようです・・・
メモによると、このショールは170段まで編めていて、直径1mくらいです。
毎段柄が違うので、ずっと編み図と睨めっこで、この辺りになると1段に1時間とかかかってしまいます。
おまけに、当時良く間違えて何度も編み直したり、どこ編んでるかわからなくなって辛かった思い出があります。
卒業制作と重なっていたようで、課題提出までに編み終わらず、評価は9.5点。
完成させたら10点あげられますと先生のコメントがあったのですが、卒業までに編み上がりませんでした。
この後20段は編んだみたいですけどね。
袖付けたら着れますね。
でもここから編み続けるのは時間的に無理だし、せっかくの手紡ぎの糸が日の目を見ないのも残念なので、解いてカーデにでもしようと思います。
このクンストレースはいつか別の糸で編んで、完成させたいと思います。
目にする機会はあまりないと思うので、レッスンにお持ちしますね〜。
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